とても愚かで浅はかな
ドリーム小説 ルルーシュ・ランペルージには幼馴染の茶髪の少年意外にもう一人親友がいる。
金髪に黒い目。
ふわふわとしたものや甘いものが好き。
一見すると平凡な少女だ。少し妹に似ている。
親友になって経緯は省くとして、名をといい、ルル―シュのもう一人の親友であるスザクに思いを寄せいていた。
その恋は男友達のリヴァルのとは違い控えめで、ともすればあきらめてしまったのではないかと心配になるほどだった。



とルルーシュは生徒会室で書類をこなしていた。
入学当初にそれはそれは優秀な成績を収めたらしいは入学してすぐにルルーシュと一緒に生徒会室に強制入部させらられた。
パチンと音を立てて書類をバインダーにはさむ。
その向かいでは書類をわけていた。
「あ…今日スザク来る?」
「ああ、顔を出しに行くって言ってたよ」
「ふーん」
曖昧な返事をするを見れば、かすかにほほえんでいる。
時々されるやりとりの後にこうしてルルーシュがを覗き見ていることをおそらく彼女は気付いていないだろう。
それでも我慢出来ないほど嬉しいのか、もしくは自分の表情に気付いていないのか。何はともあれこのたびにルルーシュは少し安堵する。まだはあきらめていないと。
ルルーシュは親友同士が上手くいくことを望んでいた。
という大切な人が出来れば、「まちがった方法で得た結果に意味はない」なんて言っているスザクの心も変わるかもしれないという打算的な考えが無いというと嘘になる。
でもただのルルーシュである彼が妹の次に大切な親友たちの幸せを願っているのも事実だった。
またしばらく二人の書類整理の音だけとなり、しばらくして他の生徒会メンバーが来ていつものように賑やかになった。
そしてまたしばらくしてスザクがやって来た。
その時生徒会室は恋バナの真っ最中。何がどうしてそんなことになったのか(一応男もいるのに)聞いてはい行けない。とにかく会長のせいだ。
思いっきり会長から目をそらし、ついでに思考も今日の夕食へと飛ばしていたルルーシュは、ふと向かいに座る親友が表情を硬くしたのが目に入った。スザクが入ってきてすぐのことだった。
いつもとは違った。
そして今度はあからさまに嫌悪の表情を浮かべた。
「えっと…やぁ
スザクの様子も違う。
とまどったような、恐れているような表情、何かあったと生徒会全員が思った。
そこへすかさず、会長が冷やかしにかかる。
あわてるスザクとは対象的に、は落ち着いた態度で、荷物を鞄を手に取り一言。
「誰がスザクなんかと」
それは音だけならば照れ隠しに取れたかもしれない。
しかし実際は、馬鹿にしたような笑いと、突き放した声だった。
虚ろな目が、ルルーシュの体に寒気を走らせる。
あわてた会長の引きとめる声を無視して生徒会室を出るに、思わず体が後を追う。
「え、ちょっと、ルル!」
シャーリーの声が後ろで聞こえた。



!」
「…ルルーシュ」
出てすぐに走ったが、を見つけたのは大分離れた所だった。息がつらい。
「大丈夫?」
結局息がととのうのに少し時間がかかった。その間の様子はいつもと同じ。
だからこそ。
「一体どうしたんだ、スザクにあんな態度。らしくない」
思ったことをそのまま言えば、は一言そうだよねと言った。
「ルルーシュには話したほうがいいかもしれない」
はそう言って、ルルーシュの部屋に邪魔してもいいかと聞いた。
肯きかけて、魔女がいることをルルーシュは思い出した。
「ごめん。部屋はだめなんだ。クラブハウスの他の部屋にしてくれないか」
から聞いた話は驚きだった。
言っては何だが、スザクからはあってもから告白することはないと思っていたのだ。
けれどそれよりも、の出した結論が理解できなかった。
『スザクに心底憎まれようと思う』
それはルルーシュがこっそり妹のナナリーに似ていると思っていた親友が出した答え
としては受け取るのに抵抗のある答えで、ルルーシュ自身は思ったことのないものだった。
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