不自然でない不自然さを、誰にも気付かせないで
尋問のようなことがあったらしい週の休み。はひさしぶりに万事屋にいた。
ふーんとの話に耳を傾けながら銀時はミニシューを口に放りこむ。
が急に目の前で表れた時は流石に驚いたが、ここ一か月足らずでの真撰組での生活もまた驚きだった。
あのサド王子を手なずけたようだ。
嘘だろオイと思う。
しかも話を聞くかぎり、あのマヨラ―やジミーも絆されている。
はすべてコミュニケーションが上手く行っているぐらいの認識しかしていないだろうけれど。
勘違いする奴が出そうだと思う。
「ああー!!銀ちゃんにへんなことされていないアルか?」
「オイこら、毎度毎度俺を何だと思ってんだー神楽ちゃん」
「おひさしぶりです、さん!ちょっと神楽ちゃん押さないでよ」
「こんにちは神楽ちゃん、新八くん」
背筋を伸ばし、にっこりと落ち着いて二人に挨拶するは、銀時の周りでは珍しい上品な娘のようだ。
そんな身のこなしは銀時は教えたくとも教えられないから、最初からが持っていたものなのだろう。
こりゃー勘違いする奴もいるんじゃねぇ?……可哀想に。
銀時はもう一度心の中で思った。
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