ある日訪れた不幸
ドリーム小説 こちらの質問をのらりくらりと交わすにの後に叩きつけるように書類を見出せば、それを見たはな何も言わず、俯いたままそうですかと返した。
「どういうことだてめェ」
が顔をあげて土方を見返した。
緊張の糸がはやに張ったような気がした。
今この場にいるのは、土方と近藤と沖田の三人にだった。
部屋に入るなり、尋問のようですねェと笑いながら沖田はこぼしたが、場合によってはそれが現実になる。
「仕方がありませんね」
長い沈黙の後、ゆるゆると顔の筋肉を緩めて苦笑いしたはそりゃそうでしょうねと言った。
「どういう意味だ」
は緊張を緩めたかもしれないが、こちらはそうは行かない。
とんとんとが書類を指で叩く。
「紙と筆を下さい。…長い話になりますよ」

書類にはただ一行、入隊週間前に万事屋で目撃、以前は一切不明と書かれていた。



何ともまあ、信じがたい話だった。
の言ったことを一言でまとめて既成の概念に入れるならばるなら、彼女はは異世界人、彼女の身に今起こっていることは異世界トリップとなる。
どこの漫画の話かと言いたいところだが、私たちの文字だとが書いた文字は全く理解できないものだったし、文化も随分と違っていた。そして決定的な違いは、一年の周期が違うこと。むこうではこちらの二年が一年だそうだ。
「で、どうしてここなんですさァ…」
「私は向こうで軍人でしたから。この国で公的な戦闘集団というとここになります」
銀さんには文字とこの世界についてなどを教えて貰いました。
書類整理が苦手なわけがわかった。さすがに一週間教えられただけでは、びっしりと書かれた書類を速く読むのは難しいだろう。
「じゃあお前…攘夷浪士にはなんの恨みもないのか」
「はい…テロはどうかとは思いますが…興味ありませんね」
にっこりと言われて、何とも困った。
「それは逆をかえせば…利によっては向こうにつくってことですかィ?」
「総悟!」
「そうですね…でも私の目的はもとの世界に帰ることですから、情報を得るにはここにいるのが一番だと思っています」
追われる身ではそれは難しいでしょうとは言った。



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