ダンス・レッスン
ドリーム小説 選手が二人もいる悪戯仕掛け人達を始め、多くの生徒がクディッチで盛り上がりを見せる中、私は避けられぬブラック家のクリスマスダンスパーティーに向けてダンスの練習に明け暮れていた。
色々と理由があるとは言え、この年になってまでダンスが完璧でないだなんて、私を邪魔に思う者や名家の方々には知られるわけにはいかない汚点だ。
そしてお相手は何と、リーマス・ルーピン。
ほぼ毎日一緒だなんてレギュラスに知れたら何と言われうことやら。
それらのことを脇に置いても、自ら望んだことではないとはいえ、私も成長したものだ。

当初、ダンスはクィリナスに教えて貰うつもりでいた。
彼の家はそこそこだったし、他に適任者もいないと思ったからだ。
けれど、当のクィリナスはどうせなら時間の合わせやすいグリフィンドール生をとルーピンを推した。
前進。三歩目で足を揃えて四歩目は添えるだけ。そして前進。
随分と板に付いて来たタンゴのステップを踏みながら、ルーピンを見る。

「どうかした?」
「ん…クィリナスとどこで知り合ったのかと思って」

私が言うのも何だがクィリナスはあれでも一応スリザリン生なのだ。
どちらかというと雰囲気はハップルパフだとは、皆大なり小なり思っているだろうけれど。
正直で優しくて芯があって嫌みがない、でも友人を思う気持ちが強いからスリザリンに選ばれた。
一番大切な友人のことをそう私は分析している。

「うん、ちょっとね」
「秘密?」
「…そんなわけじゃないけど、そんなに珍しい出会いをしたわけでもないしね」
「言いたくないならいいけど」
「うん、やめとく。聞くなら彼に聞いてよ」
「わかった」

一通り踊って、ルーピンのいなくなった部屋で軽く勉強をしてから廊下へと出る。
わざわざ時間をずらして出て行くだなんて、やましいことをしている気がするが、仕方が無い。
ばれたくないのは私の都合なのだから。それぐらいの後ろめたさは私が感じよう。







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