意味が分からない
ドリーム小説 私は大混乱中だ。お陰でリリーやら同僚の友人や、クィリナスやセブルスに心配をかけている。
今の私にはリリーの入れてくれた紅茶も、クィリナスの一生懸命な言葉も、セブルスのくれた薬草も、全く役に立たないからびっくリだ。仕方が無いので、日記を読み返して何とか冷静になろうとしている。
その日の日記は、意味がわからないという一文で始まっている。

意味がわからない。訳がわからない、ルーピンが理解出来ない!
やっぱりあの男は人類外だったのだろうか。そうだきっと返事を返したとたんぱくりだのばくりだの音がして私を食べるつもりだったのだ。
どうも私は混乱している。リリーに顔色が悪いと心配されたので、今日は早く寝る事にする。
明日になれば少しでも平常心に戻っているのだろうか。
少し冷静になって、会話を思い返してみることにしよう。
まず最初に彼が確認したのは私とクィリナスが付き合っているかということだ。
ありえない!
彼とは友達だし、そりゃあ秀才と言えるし他の同級生よりは少しかっこいいとは思っているが(とりあえずセブルスに比べれば魔法薬の匂いはしないので清潔だ)。
何故そんな事を聞くのかと理由を聞いたが答えは無く、また次の質問をされた。
彼曰く、ジェームズとリリーって良いと思わない?
リーマス・ルーピンが腹黒なのが良くわかった。
そんな色々な意味に取れる質問をして、一体その答えを何に使うつもりなのかと思った。
単なるおせっかいとは考えにくい。
本音を言うと、現在ジェームズを嫌っているリリーが彼を好きになろうがならまいが私には関係ない。彼女に相談されたならまだしも、今のところ私はリリーに其処までするほど仲は良くない。
同僚の子はいうまでも無くて、セブルスも同じ。
私が何も言われずにお節介をするなら、クィリナスだけだと思った。
だから私は長い沈黙の後、さあと答えた。
それに苦笑して、奴は言った。
は優しいねと。
悲しそうに言った。
駄目だ意味がわからない。苛々する。もう寝よう。

は優しいね。
おそらくこれが私の混乱の理由で、ルーピンが人間でないという根拠だ。
どこをどうやったらそう言う発言が出るのだろう。そしてどうして悲しそうな顔をしたのだろう。
万が一相談するのなら・・・そう思って何故かジェームズ・ポッターが浮かんだ。
思えばここ数日、絡んできていなかった。
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