奴は敵
ドリーム小説 「いい友人になれそうね、スネイプ君」
「セブルスで構わない。僕もそう思う」

がっしりと私達は手を握り合った。



それは、クィリナスという共通の友人を持つ私達が珍しく二人きりで話をしていて、かつ、殺したくて殺したくて殺したくて切り刻みたくて殴りたい、でも絶対に楽には死なせてやらないぐらい憎くて憎いシリウス・ブラックが私達に攻撃をしてきた時だった。
ここで奴と私に何があったのかは聞かないでほしい(思い出したくない)。
とにかく奴と私は一生相容れない関係だ。

「ペトリフィカス・トタルス!」

「レラシオ!」
「ファーナンキュラス!」

すぐさま攻撃に出て、戦闘センスが上手くあったのか、これ以上ないほど爽快に相手を潰したとき、私達の間に余計な言葉はいらなかった。
ちなみに私達の目の前からは、もうとっくに(鼻がすさまじいことになった)ブラックは走り去っている。ざまあみやがれ。丁度いいから校内中にその顔をさらして、女子に失望われればいい。
そしたらあの男に群がるあの女の子達の声も少しは収まるだろう。

!セブルス!」

噂でもきいたのだろうか、あわてて駆け寄って来るクィリナスの声に私達は手を離して彼を迎えた。

「さっきブラックが凄いことになっていたけど…やっぱり君達か」

にやりと笑うと、怖いよとクィリナスが顔を引きつらせた。うわ、酷い。
図書室にいくと云う彼らについて行きながら、そういえば、先日のリーマス・ルーピンの理解不能な行動から助けてくれたのもセブルスだったなと思い出した。あとでお礼を言っておこう。
結局、ルーピンは何をしたかったのだろう。
悲しげに名前を呼ばれてすぐに、私は助け出されたし、それ以来顔を合わせたいない(というか忘れていたので彼を認識していない)。
わけがわからないことを気にしても仕方がないと私は思考を放棄した。
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